2017年5月12日 発信

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 エアビーアンドビーを訪れ、日本法人代表の田邉泰之氏に話を聞いた。3月に閣議決定された住宅宿泊事業法案(民泊新法)について、改めてプラットフォーマーとしての見解を示した同氏。昨年から開始した、体験とユーザーをマッチングする“トリップ”事業も順調だという。今後は、出会いの“場”を提供するプラットフォーマーとして、旅行会社をはじめ、各企業やホテル・旅館、行政自治体と連携をはかり、新しい“旅”の創造と、関連する市場の拡大に注力する。【謝 谷楓】 

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田邉泰之(たなべ・やすゆき)代表

 今回話しを伺った田邉代表。アメリカ・ジョージタウン大学院でMBAを取得し、スポーツメーカーのミズノや、日本・コカコーラ、マイクロソフトで経験を積んできた。2014年、Airbnb Japan立ち上げとともに、代表に就任した。

 

 2008年、アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコでの創業後、瞬く間にグローバルスタンダードとなったAirbnb。ユーザーは、世界中にある多様な宿泊施設を、手元にあるパソコンやスマートフォン端末1つで予約できる。
 ユニークなのは、個人ユーザーとホテルや旅館といった事業者だけでなく、個人ユーザー同士をマッチングさせる点。個人間での部屋の貸し借りを安全に実現するシステムをつくったことは、独自性の高い、発明として受け止められている。

 今回、インタビューから、Airbnbのブランドコンセプトと、目標について抜粋し、紹介する。

 

 ――ブランドコンセプトについて教えてください。

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 私たちのブランドコンセプトは、“Belong Anywhere”。世界中のどこを訪れても、暮らすように旅をすることが事業理念です。

 ゲストとホストは、1つの“コミュニティ”に含まれる仲間なのです。レビュー機能では、双方が対等の立場に立って評価し合えるため、悪質なユーザーが排除される仕組みを整えています。

 セキュリティ対策など、システム面でのサポートも万全を期しています。ホスト保証のほか、ホスト補償保険も導入していますから、ホームシェアリング時の怪我など、ゲストの安全安心にも配慮しています。

 ――ユーザー一人ひとりが属するコミュニティだからこそ、仲間意識が芽生え、部屋の利用者(ゲスト)と提供者(ホスト)間で信頼関係が生まれるようです。日本の各地域とも、連携をはかっているようですが? 

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 地域に赴き、自治体や商工会議所との対話を3年間続けてきました。

 現在、ホームシェアリングを活用することで、自治体の抱える課題解決の方法を模索しています。

 私たちが提供できるソリューションは、一部に過ぎません。意見交換だけでなく、アドバイスも受けつつ、できることがあれば取り組んでいきたいと考えています。

 日本法人が立ち上がった3年前と比べ、対話は深化しています。昨年10月に、岩手県釜石市(野田武則市長)と観光促進に関する覚書を締結するなど、少しずつ成果がでてきました。

 ――ホームシェアリング(民泊)の仲介だけでなく、地域の観光資源の発掘や活用でも、グローバルの視点を活かした活動をしているのですね。事業目標を教えてください。

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 私たちの目標は、旅をもっと“リッチ”にすることです。プランニングから予約や移動、体験、帰路まで、旅に関わる事柄すべてを、より豊かにしていきたいと考えているのです。

 新規サービスについても、ユーザーの困りごとを想像し、模索を繰り返しながらつくりこんでいます。

 “トリップ”サービスに着手するなど、事業領域は宿泊のマッチングに留まりません。便利でスムーズな、楽しい旅ができる入口として、ユーザーに選ばれるプラットフォームを目指しています。

 ――Airbnbは、部屋を借りたい人(ゲスト)と貸したい人(ホスト)を結びつける「プラットフォーマー」です。部屋となる不動産物件の運営は一切していないそうです。今後も、プラットフォーマーとして、新しい“旅”の創造に力をいれていくそうです。

 

※本記事は、本紙5月1日号の1面特集から一部を抜粋し、再編集しました。

全インタビューをご覧になりたい方は、以下リンクより、日経テレコンでご覧いただけます。

www.ryoko-net.co.jp

また、旅行新聞新社ホームページより、本紙一部のみの購入もできます。

1部 515円(税込)

「5月1日発行、1669号」とお申し付けください。

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